方法(全5冊) エドガール・モラン 法政大学出版局 1984〜2006 Edgar Morin La Methode 1977~2001 [訳]大津真作 編集:稲義人・藤田信行 ぼくは未来予想や予言があまり好きではないのだが、ずっと前から「20世紀は主題の世紀だったが、21世紀は方法の世紀になるだろう」と“予言”してきた。この“予言”は、量子力学のあらかたを展望した直後のウェルナー・ハイゼンベルク(220夜)が、「もはや方法を対象から切り離すことはできない」と書いたくだりを読んだときからハラが決まっていた時代メッセージだった。ずばり当たっていると思う。 ハイゼンベルクの「方法を対象から切り離すことはできない」というのは、「現象や内容すなわちコンテンツやコンテキスト」というものは、それを乗せたり運んだり切り出したりするハードウェアやソフトウェアの方法とともにある、ということだ。これは長らく「