反政府運動を阻止しようと、エジプト政府が国内でのツイッターやフェイスブックへのアクセスを遮断した1月26日、国境なきハッカー集団のアノニマス(Anonymous、「匿名」という意味)は、エジプト政府への攻撃準備を始めていた。 ツイッターなどは数日後に復旧したものの、エジプト政府と内務省、通信・情報技術省のサイトはDDoS攻撃(標的サイトに大量のデータを送信し機能を停止させる「分散型サービス拒否攻撃」)にさらされて利用不可能な状態に陥った。アノニマスは、「われわれは、言論の自由を脅かす検閲行為には容赦しない」とサイトに宣言を残した。 アノニマスの名前が広く知られるようになったのは、昨年、同集団がウィキリークスを後方支援するために行った「オペレーション・ペイバック」によってである。 昨秋、アメリカ国務省の外交公電を多数暴露したウィキリークスとの関わりを断つために、マスターカード、ビザ、ペイパル