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ブックマーク / realsound.jp (281)

  • 「救いのための毒を共有できたら」 声優・佐倉綾音が語るラジオ論、“足枷”のない生放送でしか届けられないもの

    「救いのための毒を共有できたら」 声優・佐倉綾音が語るラジオ論、“足枷”のない生放送でしか届けられないもの 2025年4月より放送開始した『佐倉綾音 論理×ロンリー』(TBSラジオ)が、声優ファンのみならずラジオリスナーの間で注目を集めていることをご存知だろうか。生放送中のSNSトレンド入りはもちろん、多くの音声コンテンツがひしめくポッドキャストランキングでも上位にい込むなど大健闘を見せている(※1)。 これまでも他局やネット上で多くのラジオ番組を担当してきた佐倉綾音だが、従来と異なるのが声優やアニメファンだけをターゲットにした作りではなく、彼女個人のパーソナリティを打ち出している点。しかもそれは“論理”という、一見するとハードルが高めに思えるコンセプトだ。だが、それも持ち前の論理的思考と高い言語化能力、そしてもちろん職である喋りの技術を用いて、軽妙かつ真に迫るトークを繰り広げ、耳の肥

    「救いのための毒を共有できたら」 声優・佐倉綾音が語るラジオ論、“足枷”のない生放送でしか届けられないもの
  • あの頃、みんなレインが好きだった——SF作家・千葉集と紐解く、『serial experiments lain』と現代社会

    あの頃、みんなレインが好きだった——SF作家・千葉集と紐解く、『serial experiments lain』と現代社会 フェムセルのアイコンになった玲音 「プレゼントデイ■ プレゼントタイム■」 27年が経った今でも、アニメ版『serial experiments lain』(以下、『lain』)を再生すれば、こんな哄笑から始まる。〈むかしむかし(Onece apon a time)〉のお話ではなく〈現在の〜(Present)〉、今この時代の寓話なのだと宣言される。 かつて、シリーズの脚を担当した小中千昭は、第1話の脚のト書きにこう記した。 「ここは現実の現代が、少しだけ歪んだ世界。しかしこれは、現実の現代と遊離したものではない」(※1) その「少しだけ歪んだ世界」は、あの頃よりずっとリアルに迫りつつある。 日のインターネットの世帯普及率が7%ほどにすぎなかった1998年に、『l

    あの頃、みんなレインが好きだった——SF作家・千葉集と紐解く、『serial experiments lain』と現代社会
  • 愛美×『バンドリ!』10年の軌跡 「香澄が感情を学ぶたびに私の表現もどんどん増えていった」

    2025年で10周年を迎えたメディアミックスプロジェクトBanG Dream!』。声優が生演奏をおこなう音楽ユニットの先駆け的存在として、音楽を中心にアニメやゲーム、あらゆるメディアで横断的に作品を展開してきた。 2025年現在までアニメやゲームでの展開含め多くのバンドが生まれてきたなか、同プロジェクトで初めて誕生したバンドがPoppin'Party。Gt.&Vo.戸山香澄役を務める愛美は、プロジェクトのフロントマンとしても『BanG Dream!』を牽引してきた。ガールズバンド、そして声優ユニットとして当時史上最速の武道館ライブを成功させるなど、国内アニメシーンにおいて独自の歴史を紡ぎ続けてきたPoppin'Partyと『BanG Dream!』は、近年の「ガールズバンドアニメ」ブームを語るうえでも欠かすことができない。 自身がプロジェクト発足のきっかけでもある愛美は、この10年を振り

    愛美×『バンドリ!』10年の軌跡 「香澄が感情を学ぶたびに私の表現もどんどん増えていった」
  • 「初めて本が読めた!」と読者大反響『32歳がはじめて本を読む』著者・かまど×みくのしん 名著に触れて起きたある変化

    を読んだことがない人からは「初めて読めた」との反響だけではなく、読書家からも新たなの魅力がわかったと話題の書籍だ。掲載作品は、日文学の名作「走れメロス」「一房の葡萄」「杜子春」、そしてミリオンヒットホラー作家・雨穴による書き下ろし新作「棚」と、どれも名著ばかり。二人はそうした作品を読み進めるなかで、ある変化が生じたという。企画の裏側と読書についてじっくり語ってもらったロングインタビューをお届け。 がどうしても読めなかった理由 ーーウェブメディア『オモコロ』のライターをされているお二人ですが、この企画が始まった経緯を教えてください。 かまど:オモコロの読者さんから「読書感想文の書き方がわからない」というメールが届いたんです。それを我々がやっているネットラジオで取り上げたときに、実際に「走れメロス」を読んでみました。そのときに、「これは面白くなりそうだな」という感触があって。それと

    「初めて本が読めた!」と読者大反響『32歳がはじめて本を読む』著者・かまど×みくのしん 名著に触れて起きたある変化
  • ミッシェル・アベフトシ「伝説のギタリスト」と語り継がれる理由 盟友チバユウスケが寄せた言葉とは?

    1991年に結成され、1996年にメジャーデビュー、2003年に解散。わずか10数年の活動のなかで、日のロックシーンにすさまじい衝撃を与えたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT。今なお多くの音楽ファン、ミュージシャンを魅了し続けるこのバンドのギタリスト、アベフトシ(2009年没)の軌跡を辿るアーティストブック『アベフトシ/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(復刻版)』が重版され、再び注目を集めている。 「ギター・マガジン」での貴重なインタビューが掲載 『アベフトシ/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(復刻版)』(リットーミュージック) 2010年12月にリットーミュージックから発売された同書は、「ギター・マガジン」誌における数々のインタビュー(96年のメジャーアルバム「cult glass stars」から01年のアルバム「ロデオ・タン

    ミッシェル・アベフトシ「伝説のギタリスト」と語り継がれる理由 盟友チバユウスケが寄せた言葉とは?
  • 映画『ベルサイユのばら』オスカルのキャラはなぜ変更された? 旧作との違いが示す現代性

    とりわけ、ジェンダー表象とフランス革命を真正面から扱ったという点で『ベルサイユのばら』は先進的と評された作品だったが、この点を踏まえて、新劇場版と旧テレビアニメ版がどのように異なるのかについて、分析してみたい。 旧テレビ版と新劇場版の違い 池田理代子のマンガ『ベルサイユのばら』は全10巻。最終10巻は外伝の位置付けなので、編は実質全9巻となる。テレビアニメ版は全40話で構成されており、原作にはないエピソードも多数含まれている。新劇場版の上映時間は113分で、原作から多くのエピソードを取捨選択し再構成している。 テレビアニメ版は、シリーズの前半は長浜忠夫氏が監督を務めていたが諸般の事情で降板、数話空けて出崎統氏がその後を引き継いでおり、前半と後半で作風が異なる。テレビアニメ版は制作中にかなりの紆余曲折を経ているものと推察される。 監督が交代していることもありシリーズ全体の指向性を一言でまと

    映画『ベルサイユのばら』オスカルのキャラはなぜ変更された? 旧作との違いが示す現代性
  • “ガールズバンド”アニメが続々ヒット 一方で“ボーイズバンド”ものが流行らない理由を推察

    文=はるのおと、写真=『BanG Dream! Ave Mujica』©BanG Dream! Project 『ぼっち・ざ・ろっく!』『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』『ガールズバンドクライ』『BanG Dream! Ave Mujica』……2020年代にガールズバンドを扱ったアニメが大ヒットしているのはアニメファンならご存知でしょう。さらに『ロックは淑女の嗜みでして』や『ふつうの軽音部』(これはまだアニメ化の発表はないですが、これだけの話題作ならおそらくするでしょう)もそれらに続きそうです。 その一方で、不思議なのがボーイズバンドの大ヒットアニメが見られないこと。もちろん『BanG Dream!』シリーズの『from ARGONAVIS』や劇場版の展開もあった『ギヴン』、とにかく面白い『ヴィジュアルプリズン』といった作品はあります(特に『ギヴン』のTVシリーズ第

    “ガールズバンド”アニメが続々ヒット 一方で“ボーイズバンド”ものが流行らない理由を推察
  • 『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』が描いていた“アメリカのもうひとつのリアル”

    1985年に公開され世界的大ヒットを記録した『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。すぐさま続編企画が立ち上がり、監督のロバート・ゼメキスと相棒の脚家ボブ・ゲイル(2人揃って“ボブ&ボブ”)は、1作目に冗談半分で付け加えた「今度は未来へタイムスリップ!」というオチから直結する壮大なストーリーをひねり出すことになった。脚は200ページ超まで膨らみ続け、最終的には二部作として『PART2』が1989年の冬に、『PART3』が1990年の夏に連続公開されることが決まった。 皮肉な悪意と生々しさに満ちた世界観 タイム・パラドックスという難しいSF理論をテーマにしながら、1作目のストーリーは「現在(1985年)→過去(1955年)→少し変化した現在(1985年)」という、シンプルな行きて帰りし物語の構造をもっている。しかし『PART2』のタイムスリップの経路は複雑だ。「現在(1985年)→未来(20

    『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』が描いていた“アメリカのもうひとつのリアル”
  • サンドリオンの解散を惜しまずにはいられない 佐藤純一(fhána)×鷲崎健が“音楽ユニット”としての稀有な魅力を語る

    声優ユニット サンドリオンが、昨年12月25日開催のワンマンライブをもって約8年におよぶ活動に幕を閉じた。2017年3月10日に結成。メンバーの卒業・加入がありながら、黒木ほの香・小峯愛未・小山百代・汐入あすかの4名体制で2023年には日コロムビアからメジャーデビューし、テレビアニメ『星屑テレパス』『ワンルーム、日当たり普通、天使つき。』と順調にタイアップを重ねていたタイミングだったため、突然の解散の報に驚いたファンも多かったのではないか。 解散ライブを行った12月25日には、オールタイムベストアルバム『SoundOrion Memorial BEST !!!!』とソロコレクションアルバム『サンドリオン Solo collection BEST』を発売。リアルサウンドでは、サンドリオンに楽曲提供/作品制作にて関わった佐藤純一(fhána)、ラジオ『鷲崎健のヨルナイト×ヨルナイト』で度々

    サンドリオンの解散を惜しまずにはいられない 佐藤純一(fhána)×鷲崎健が“音楽ユニット”としての稀有な魅力を語る
  • 『バンドリ』史上“最狂”演技はなぜ生まれたのか 渡瀬結月が語るAve Mujicaのこれから

    メディアミックスプロジェクトBanG Dream!』シリーズ最新アニメ『BanG Dream! Ave Mujica』が、1月から放送中だ。 謎多き仮面バンド・Ave Mujicaの物語を描く作だが、メンバー間の軋轢から早くも第1話にしてその素顔が公開。声優陣が担当する同名バンドのリアルライブでも「仮面バンド」としての姿を貫いてきただけに、視聴者を驚愕させた。 さらにギタリストのモーティス/睦は、自身の家庭が「芸能人一家」だったこともあり、素顔を公衆の面前に晒された心労と、(再び)バンド離散の原因を生んでしまった罪悪感から、別人格の「モーティス」に「睦」としての人格が飲み込まれてしまう。サイコホラーめいたモーティス/睦の内面描写はもはや「バンドアニメ」の域を超え、まったく予測がつかない展開からアニメ放送日には毎週SNSのトレンド入りを果たすほどに話題を集めている。 こうした展開は1月2

    『バンドリ』史上“最狂”演技はなぜ生まれたのか 渡瀬結月が語るAve Mujicaのこれから
  • 野木亜紀子が『海に眠るダイヤモンド』に懸けた思い 「面白いと思うドラマを作り続ける」

    文化遺産の「軍艦島」から、愛しい人々が暮らした「端島」へ。その印象を大きく変えてくれた日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)が、ついに最終回を迎える。現代の東京を生きる玲央(神木隆之介)が、忘れられない人・鉄平(神木隆之介/1人2役)にそっくりだと言ういづみ(宮信子)との出会いから紐解かれていった端島の歴史。 1955年から70年にわたる愛と青春と友情、そして家族の物語がどのような幕引きとなるのか。最終回2時間スペシャルを前に、作を手掛けた脚家・野木亜紀子がインタビューに応じてくれた。 『アンナチュラル』(TBS系)、『MIU404』(TBS系)など数々の名作を生み出してきた新井順子プロデューサー、塚原あゆ子監督、そして脚家・野木亜紀子という黄金チームでの作。史実をベースにした物語となるからこそ、取材も、撮影も、想像を絶する苦労の連続となったそう。しかし、そんな実直なドラマ

    野木亜紀子が『海に眠るダイヤモンド』に懸けた思い 「面白いと思うドラマを作り続ける」
  • 水瀬いのり「自分の思いは偽りなく伝えなきゃいけない」 等身大で向き合った前作と『heart bookmark』

    水瀬いのりから、オリジナルハーフアルバム『heart bookmark』が届いた。前作『glow』で浮かび上がらせた自分自身の“等身大”とどのように向き合ったのかを振り返りながら、今作『heart bookmark』が完成したその過程について、そしてアーティスト活動10周年を来年に控えた今何を思うのか、一つひとつ丁寧に語ってくれた。(編集部) “好きな音楽”と“歌いたい音楽”を確かめられた『glow』の制作期間 ――前作『glow』は、“等身大”をテーマに制作されたアルバムでした。「水瀬いのり来の歌とはなんなのか」をあらためて見つめ直す機会だったと思いますが、振り返ると何を得られたと感じていますか? 水瀬いのり(以下、水瀬):『glow』の制作期間を通じて、自分にとっての“好きな音楽”と“歌いたい音楽”をあらためて確かめられたように思っていて。もちろん、聴くだけならアニメソングをはじめと

    水瀬いのり「自分の思いは偽りなく伝えなきゃいけない」 等身大で向き合った前作と『heart bookmark』
  • かつては売れ筋だったのに……書店員に聞く、年末年始に売れなくなった本と売れてる本

    秋田県羽後町になる書店、ミケーネ店内の雑誌のコーナー。秋田県は雑誌の発売が1日遅れることが多いが、出版社の定期購読に申し込めば発売日に届く。これも羽後町のような地方にとっては痛手になる。 一般的に12月~1月は、書店にとってかきいれどきである。冬休みや年末年始の長期休暇にを読む人が多いため、小説を何冊かまとめ買いする人が多いためだ。また、子どものクリスマスプレゼントに絵漫画を贈る人も多いことから、この時期に書店に立ち寄ると積極的にフェアを開催している。 ところで、毎年、年末年始に書店で必ず買っていたのに、いつの間にか買わなくなってしまった…という雑誌やはないだろうか。「年末年始の定番だった雑誌と言えば、テレビ雑誌でしょう。大みそかの紅白歌合戦をはじめ、新春の特番をチェックするためにはなくてはならない存在でした」と話すのは、大手書店チェーンのA氏である。 ところが、テレビ雑誌は202

    かつては売れ筋だったのに……書店員に聞く、年末年始に売れなくなった本と売れてる本
  • FM音源をめぐる関係者の回想 コンピューター音楽の民主化・ヤマハ『DX7』開発秘話|Real Sound|リアルサウンド テック

    「『FM音源との出会いと挑戦』〜チョウニング博士とヤマハOBによる座談会〜」が2024年12月12日、静岡・ヤマハ社で行われた。 2024年は1974年のヤマハシンセサイザー第1号機『SY-1』発売から50年の節目。今回の講演はそれに伴った記念企画のひとつで、当事者たちがFM音源との邂逅から名機『DX7』開発に至るまでのエピソードを振り返る貴重な機会となった。 FM音源の発見 「FM(frequency modulation)」とは日語で「周波数変調」と訳される。ラジオのFMと原理的には同様で「ひとつの波形に別の波形を干渉させて変調する」という概念だ。 特徴はシンプルなアクションで複雑な波形(=音色)を生み出せること。アナログで再現するのが難しかった、その金属的な音色はシンセサイザーだけでなくゲームPC、懐かしの着メロの音源としても使われ、今や我々にとって身近なサウンドのひとつと言っ

    FM音源をめぐる関係者の回想 コンピューター音楽の民主化・ヤマハ『DX7』開発秘話|Real Sound|リアルサウンド テック
  • BiSの現場はなぜ狂っていったのか? 宗像明将『BiS研究員 IDOLファンたちの狂騒録』インタビュー

    BiSの現場はなぜ狂っていったのか? 宗像明将『BiS研究員 IDOLファンたちの狂騒録』インタビュー 音楽評論家・宗像明将が、アイドルグループ「BiS」(第1期)のファンである通称「BiS研究員」たちの活動とその後の10年の日々を記録したルポルタージュ作品『BiS研究員 IDOLファンたちの狂騒録』(株式会社blueprint)が2025年1月7日に発売された。 1998年に『20世紀のムーンライダーズ』(音楽之友社)』で音楽評論家としてのキャリアをスタートした宗像は、いかにしてアイドルシーンに接触し、BiS研究員となったのか。BiSの現場がどんどん過激化していった背景にはどんな流れがあったのか。そして昨今はポジティブな文脈で語られがちなアイドルの「推し活」に、宗像はどのような眼差しを向けているのか。ロングインタビューで掘り下げる。 『BiS研究員』刊行記念オンライントークショーチケット

    BiSの現場はなぜ狂っていったのか? 宗像明将『BiS研究員 IDOLファンたちの狂騒録』インタビュー
  • チバユウスケ、人称表現から歌詞を紐解く 空想を飛び出し“他者”と向き合った約30年の変遷

    昨年11月に亡くなったチバユウスケ。The Birthdayの楽器隊がチバの遺志を受け継いで完成させたEP『April』(4月3日リリース)では、彼の病の気配など微塵も感じさせないパワフルなロックが鳴っている。 唯一無二のしゃがれた歌声。純粋で尖っていて、けれどどこか憎めない人懐っこさ。ビールと煙草、音楽をこよなく愛し、まさしくRock 'n' Rollが人間の形を成したような男。その立ち居振る舞いや生き様は、最後まで大勢の人々を魅了したままだった。思えばメンバーや形態は変動しつつも、30年近くにわたって多彩な曲を作り続けてきたチバ。替えの利かない強烈な声や音楽性と同様、彼が紡ぐ歌詞の独特な世界観も、リスナーをいまだ惹きつけてやまない魅力のひとつでもある。 逝去に際し、彼がこれまで記した歌詞を収録した詩集2冊(『チバユウスケ詩集 ビート』『チバユウスケ詩集 モア・ビート』)も再び話題に。こ

    チバユウスケ、人称表現から歌詞を紐解く 空想を飛び出し“他者”と向き合った約30年の変遷
  • 追悼 チバユウスケ TMGE、The Birthday……鮮烈なロックを追求し続けた極上のフロントマン

    カッコいいヤツだったな。 モデルのようないわゆるイケメンでもないし、俳優のようにスマートでもない。ちょっと背の痩せっぽちで、何だか迂闊なところもある。けれど、あの嗄れた声で歌い出すと途轍もない存在感を発して聴く者を圧倒する。ロードムービーのようにイメージを飛ばしていく歌詞と切れ味抜群のロックンロールは、空気をビリビリと震わせた。それを極上のバンドのフロントで歌うのだ。カッコいいと言うしかない。チバユウスケは、アーティストというより常にバンドマンだった。 揃いのブラックスーツで、パンクでホットなガレージロックを鳴らしたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT(以下、TMGE)、元BLANKEY JET CITYの照井利幸(Ba)とASSFORTのMASATO(Dr)と組んだROSSO、そして骨太かつメロディアスなロックを貫くThe Birthday。どれも最高のライブバンドだ。

    追悼 チバユウスケ TMGE、The Birthday……鮮烈なロックを追求し続けた極上のフロントマン
  • Mr.Children『miss you』評:自問自答の末に表出した“自己への嫌悪” 桜井和寿と鏡のメタファーを考える

    表現を「見る・聴く・読む・触れる」とき、オーディエンスは作家の環境や性格や物語をどうしても仮構してしまう。それと鏡あわせのように、作家は鑑賞者が仮構したイメージを、自己のイメージに取り込んで再仮構してしまう。自らの名を掲げて不特定多数に表現を届ける主体となった者は、仮構された二つの「自らの姿」の重ね合わせを、多かれ少なかれ強いられる。そうした重ね合わせへの強烈な執着を示してきた作家として知られるのが、ご存じMr.Childrenである。 彼らにとって21枚目にあたる新作アルバム『miss you』で、なにかが変わった。歌詞が暗い? 当然それも大きい。しかし、それだけではない。音の鳴りが違う。1曲目の「I MISS YOU」冒頭、右側から聴こえるアコースティックギターのアルペジオと、左側から聴こえるピアノの伸びからしてすでに違う。演奏の響きが、秘密めいた親密さを伴っている。決定的なのは、桜井

    Mr.Children『miss you』評:自問自答の末に表出した“自己への嫌悪” 桜井和寿と鏡のメタファーを考える
  • 早見沙織、2021年に掲げた活動テーマによって広がる音楽創作の幅 3rdアルバム『白と花束』制作の前日譚

    早見沙織が、5月24日リリースの3rdアルバム『白と花束』より、リード曲「Abyss」を配信リリースした。同曲は作詞・作曲を早見沙織、編曲を渡辺拓也が担当。早見が2021年から掲げる活動テーマ「孤独や生きづらさを感じる人の心に寄り添い、光となる音楽を届ける」を体現する、重厚かつメッセージ性の強い楽曲になっている。 同楽曲のほか、『白と花束』にはTomggg、いよわ、清 竜人、諭吉佳作/menといった多彩なクリエイター/アーティストが制作にした楽曲が並ぶ。2023年1月に行われた約3年ぶりとなる有観客ライブから、『白と花束』の制作に至る日々の振り返り、そして「Abyss」に込められた想いについて語ってもらった。(編集部) (諭吉佳作/menは)「曲の中にすごく自由な精神がある」 早見沙織 ーー2023年は1月2日の『Hayami Saori Special Live 2023 Before

    早見沙織、2021年に掲げた活動テーマによって広がる音楽創作の幅 3rdアルバム『白と花束』制作の前日譚
  • 下北沢ライブハウス店長が観た『ぼっち・ざ・ろっく!』 結束バンドがいる現場のリアル

    2022年10月から12月にかけてTOKYO MXほかで放送されたアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』が放送後も引き続き盛り上がりを見せている。根暗でコミュ障なギタリストの高校生・後藤ひとり、通称“ぼっちちゃん”がひょんなことから女子高生4人組のバンド“結束バンド”を組み、ライブハウスのステージに立つなど憧れだった音楽活動を描いていく青春アニメだ。舞台となるのは、数多くのライブハウスが点在し、多くの有名バンドが下積み時代を過ごしてきた東京・下北沢。劇中では、結束バンドのメンバーはライブハウス・STARRY(スターリー)でアルバイトをしながら活動資金を貯めているが、そのライブハウスのモデルは下北沢に実在する下北沢SHELTERとされている。 ネット上では、自らが経験してきた“バンドあるある”と作を重ねて思い出を投稿する人も。実際に、Dragon AshのKj、04 Limited Sazabys

    下北沢ライブハウス店長が観た『ぼっち・ざ・ろっく!』 結束バンドがいる現場のリアル