このところ価格の高い軽自動車が目立っています。中には200万円近くするモデルもあるのですが、自動車市場に何が起こっているのでしょうか。 昨年12月に発売されたダイハツの軽自動車「ムーヴ」の最上級グレードは180万円近い価格設定となっており、市場ではちょっとした話題となりました。同時期に発売となったホンダの「N-BOX SLASH」も最上位モデルでは190万円という価格設定です。ひと昔前までは、1.5Lクラスの価格が150万円程度、軽自動車は100万円程度で買えるという感覚でしたから、自動車の価格が上がったという印象を持っている人は少なくないでしょう。もちろん現在でも100万円クラスの軽自動車は存在しますが、売れ筋商品の価格帯は上昇したと考えた方が自然です。 高価格帯の軽自動車が出てくる背景には、国内における自動車販売市場の構造変化があります。日本はデフレが続いてきたことから、消費者の購買力