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日本とイギリスのBTO PC市場の違い

食文化も違えばPC文化も違う!Mod PCと見まがうイギリスのBTO PCを見てほしい

2025年11月01日 10時00分更新

文● どーにゃ(鈴木 海斗) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

イギリスのBTO PC

 オーバークロッカーのどーにゃと申します。「オーバークロック」という、PCの速さを競う競技の世界大会に4回出場しており、現在はイギリスで配信者として活動しています。ところで、みなさんは「イギリス」ってどんな国という印象がありますか?

 私がこう尋ねると、ほとんどの方が「食事がおいしくないイメージ!」と元気よくお答えになります。

イギリスのBTO PC

イギリス名物として有名な「フィッシュ&チップス」。白身魚を丸ごと半身で揚げるスタイルが一般的で、お値段は16ポンド前後(約3200円)

 それは「日本と食文化が違うからそう感じる」のだと思います。よく「イギリスの料理は味がしない」と言われますが、それはわざと薄めの味付けにし、食べるときに自分の好みの調味料を好きなだけかけて食べる、という食べ方が一般的だからです。

イギリスのBTO PC

イギリスで一般的な調味料ボックス。これらを組み合わせて好みの味を自分で作ります

 そういった文化の違いは、当然ながらPC文化にも反映されています。今回は、そんな「日本とイギリスのPC文化の違い」を、「BTO PC」の側面からご紹介します。

日本は「スペック重視」、イギリスは「デザイン重視」

 日本の一般的なBTO PCは、とにかく「スペック重視」なモデルが多い印象です。各社のウェブサイトを見ていると、「◯◯(CPUやGPU名)搭載モデル」「◯◯(ゲームタイトル)推奨モデル」など、スペックを意識した文章がよく目に入ります。ベンチマークスコアーを活用した比較表が用いられることもあり、性能を重視していることがよくわかります。

 最新のCPUやGPUを採用することは当たり前で、「予算内でより高性能なPC」を追い求める文化といってもいいかもしれません。近年はデザインを重視したモデルも増えてきましたが、「デザインで選ぶ」という選び方はまだ少数派だと思います。

 一方、イギリスのBTO PC市場はちょっと違います。もちろん性能も大事ですが、それ以上に「部屋に置いたときのデザイン」を最重要視されているのです。では、どんなPCなのか? イギリスの大手PCパーツショップ、「Overclockers UK」のBTO PCを見てみましょう。

イギリスのBTO PC

イギリスで販売している「桜」をイメージしたBTO PC「TechForge Sakura - AMD Ryzen 9800X3D, Radeon 9070 XT Cherry Blossom Inspired Modded Gaming PC」。お値段は2699.99ポンド(約54万円)

 イギリスでは、「PC」というよりも「インテリア」のようなイメージで、PCケースにオリジナルプリントが施されているものも珍しくありません。まるでMod PCのような見た目のPCが多いのです。

イギリスのBTO PC

TechForge Sakura - AMD Ryzen 9800X3D, Radeon 9070 XT Cherry Blossom Inspired Modded Gaming PCのスペック。デフォルトではRyzen 7 9800X3DとRadeon RX 9070 XTを採用しておりますが、もちろんBTOメニューでカスタムできます

 デザイン重視とはいえ、スペックも高性能なものが選べます。むしろ標準構成でいえば、日本の一般的なBTO PCよりも全体的に高めのスペックになっていることが多いです。

イギリスのBTO PC

Overclockers UKのBTO PCはどれも個性的なデザインです

 そのぶん、日本よりもコストは高めで、ボリュームゾーンはミドルハイ以上のモデル。「それなりに予算がかかってもいいから、デザインと性能を両立したモデルが欲しい」という需要がうかがえます。

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