鳥取県をドライブしています。
前回紹介した倉吉からさらに車を南西に走らせます。徐々に山道に入っていきますが、岡山県との県境付近は逆にちょっと開けていて牧場などがちらほら見えるようになってきます。
今回私が訪ねたのは蒜山高原。高原のど真ん中にヒルゼン高原センタージョイフルパークという立派な遊園地があります。長野県の池の平もそうなんですが、なぜ日本人は高原にこういう遊園地を作りたがるのでしょうか。高原はもっと自然を楽しむべき場所で、遊園地は利便性の高い町中にあればいいと思うんですが。
ひとり旅ドライブですので、もちろん遊園地には入りません。お目当てはその向かいにある施設、GREENable HIRUZEN。見る人が見たら一目でわかると思うんですが、有名建築家、隈研吾氏監修の作品です。サステナブルを身近に感じることができる観光文化発信拠点として誕生した施設であり、上の写真はその中心的な施設であるパビリオン「風の葉」です。
もともとは東京・晴海に会った施設ですが、「風の葉」を構成するCLT(直交集成板)が、蒜山高原のある真庭市の工場で作られたことから蒜山に移築され展示されています。

天井部分。1枚1枚微妙に向きが異なっています。
中はこのように人工芝の広場になっています。高原なのでもともと平野部よりは涼しいのですが、建物に入ると「風の葉」を通り抜ける風をより一層感じられて涼しく感じられました。
GREENable HIRUZENには「風の葉」以外の施設もあります。こちらはサイクリングセンター。蒜山高原をサイクリングして楽しみたい人に自転車を貸出しする施設です。蒜山高原は30kmのサイクリングコースが整備されていて快適なサイクリングが楽しめます。

アップで見るとより芸術作品感が感じられる。
こちらは蒜山ミュージアム。こちらの屋根もCLTが組み合わされてできており、建物自体が目を引く芸術作品です。
時刻は13時過ぎ。お腹が空いてきていたので「風の葉」に隣接する料理店「粋呑房」にお邪魔します。
蒜山といえばB級グルメで有名な「蒜山やきそば」。こちらを頂かなければいけません。鶏肉とキャベツが使われ、味噌ダレで味付けされているのが特徴です。2011年にB-1グランプリでゴールドグランプリを受賞して以来、全国にその名が知れ渡るようになりました。
その横にあるのはこちらも蒜山のソウルフードである「蒜山おこわ」。地元で採れる野菜や山菜、鶏肉、栗、小豆などの多彩な具材をふんだんに使った具だくさんの五目おこわです。山深い地域ならではの山の恵みをふんだんに混ぜて炊きこまれているのが特徴です。
ヒルゼン高原センタージョイフルパークではデザートにジャージー種の乳牛の牛乳を使用したソフトクリームをいただきました。

「関谷牧場」のHPより。
ジャージー種の乳牛はイギリスのジャージー島に原種を有する乳牛でホルスタイン種に比べると甘く濃厚な牛乳を生み出します。国内の乳牛の0.8%しかいない貴重な種類で、その多くが蒜山高原で飼育されています。ソフトクリームもやはり他の場所で食べるものよりも濃厚さを感じました。
お腹を満たした後は、鳥取県を代表する名峰、大山が見えるという「鬼女台(きめんだい)展望休憩所」に立ち寄りました。ちょうど鳥取県と岡山県の県境に位置します。

写真の中央部分に大山が見えるはず…だったんですが。
目の前には雄大な大山の景色!と言いたかったところなんですが、この日はあいにくの曇天。大山は見事に雲に隠れてしまっていました。ここはまたリベンジで見に来ないといけないですね。
蒜山ドライブ最後に立ち寄ったのは、山乗渓谷の不動滝。真夏には流しそうめんが楽しめる渓谷です。

ブナ林の中を清流が流れていく。
400mほど山道を行くとたどり着くのが不動滝。まだ夏の残り香の感じられた9月中旬。滝を眺めて涼を感じつつ、マイナスイオンをいっぱいに浴びて普段の仕事から気持ちをリフレッシュさせました。
初めて訪ねた蒜山高原のドライブ。曇天だったのが少し残念でしたが雨は降らず清々しい高原の空気を楽しむことができたドライブとなりました。
サイクリングなどのアクティビティや、ジャージー牛の牧場見学などの施設もあって家族連れや友人との旅行も楽しめる場所です。これからの季節は紅葉も美しいとのことなので、ぜひ高原ドライブを楽しんでもらいたいと思います。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年9月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。













