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ラグビー元日本代表で、リーグワン2部・NECグリーンロケッツ東葛に所属するスクラムハーフ(SH)田中史朗(39)が24日、都内で記者会見し、今季限りでの現役引退を表明した。競技人生を振り返り、「最高に幸せな時間だった。日本代表で新しい歴史を築けたことは私の誇り」と、言葉を詰まらせながら語った。
今季終了後は東葛のアカデミーコーチに就任し、ラグビーの普及活動に尽力する。「将来的には日本代表のヘッドコーチをやってみたい」と意気込んだ。会見の終盤には、代表でチームメートだった松島幸太朗と松田力也がサプライズで登場。2人に「お疲れ様」とねぎらわれた田中は、涙をこらえきれなくなった。
田中は京都・伏見工高、京産大を経て2007年に三洋電機(現・埼玉パナソニックワイルドナイツ)に加入。1メートル66と小柄ながら、果敢なタックルと冷静なゲームメイクで1年目から頭角を現し、トップリーグ新人王に輝いた。南半球最高峰リーグ「スーパーラグビー」のハイランダーズ(ニュージーランド)でもプレーし、13年に日本人として同リーグ初出場。15年には優勝も経験した。キヤノン(現・横浜キヤノンイーグルス)を経て、21年から東葛に所属している。
日本代表は08年にデビューし、歴代7位の75キャップを獲得。ワールドカップ(W杯)は11年から3大会連続で出場し、19年日本大会では初の8強入りに貢献した。