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青森県立郷土館(青森市)は9日、同館で収蔵する「アオモリゾウの象牙の一片」とされていた化石が、ジュゴンやマナティーと同じ哺乳類「カイギュウ」の
化石は83年、青森師範学校の教授として博物学を教えていた経験を持つ和田干蔵氏から同館に寄贈された。その後、象牙の化石として保管されていたが、同館が収蔵物の資料整理を進める中で、象牙にあるはずの「
さらなる調査の結果、断面が
化石の大きさは、全体の長さが最大14センチで、断面の直径の最大が6・3センチ。同館によると、断面には一部、骨密度の低い部分も見られることから、成獣になる前の個体とみられる。
今回の調査内容や結果は、島口
これまで、カイギュウの化石は北海道を中心に40例以上見つかっている。島口副館長は「新たな動物の化石が県内の地質の歴史に加わり、うれしい。化石を解明する努力をこれからも続けたい」としている。
25日には、県総合社会教育センター(青森市)で行われる県立郷土館のセミナー(40分)で一般公開される予定。セミナーは無料。午後1時半開始と午後2時20分開始の2回に分けて行われる。受け付けはそれぞれ30分前から同センターで行い、各回先着40人。問い合わせは、同館(017・777・1585)へ。
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カイギュウ
=カイギュウ目に属する水生の草食性哺乳類の総称。前