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クマに襲われた83歳女性「頭だけは守ろう」と防御姿勢…致命傷負わずに助かる

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 クマに遭遇した場合には、顔や けい 動脈を守るため、首の後ろで手を組み、うつぶせで体を丸めることが推奨されている。実際にその姿勢を取り、致命傷を負わずに済んだ山形県飯豊町椿の伊藤キミ子さん(83)に話を聞いた。

クマ被害に遭った現場で当時を振り返る伊藤さん(26日、飯豊町椿で)
クマ被害に遭った現場で当時を振り返る伊藤さん(26日、飯豊町椿で)

 伊藤さんは13日午前5時半頃、自宅敷地内で、牛舎の床に敷く米ぬかを準備していた。すると、すぐ左側に突然クマ(体長約1メートル)が現れた。伊藤さんはとっさに、「頭だけは守ろう」と、首を手で覆ってうずくまった。

 クマは覆いかぶさってきて、片手で背中をひっかいた後、すぐに離れた。おそるおそる顔を上げると、クマは一瞬止まった後、山の方向へ姿を消したという。

クマから身を守った際のイメージ
クマから身を守った際のイメージ

 伊藤さんは背中や右腕に傷を負い、うずくまる際に地面に打った左腕を骨折した。

 近所の住民とは、クマが出た際は首を覆う姿勢がいい、と話していた。それでも、防御姿勢を取れたのはたまたま「しゃがんで作業していたから」と冷静に振り返る。敷地内では牛の飼料(約20キロ)がほとんど食べられていた。「腹がいっぱいだったから長時間襲われずに済んだ」と語る。寒くて厚着していたのも、浅い傷で済んだ要因だったと考えている。

 山麓の集落のため、クマはしばしば見かけていた。だが、「クマに襲われるなんて思ってもみなかった」。被害直後、「年齢とけがを考えると続けるのは難しい」と考え、飼育していた牛を知人に譲り、畜産業をやめたという。(田中大貴)

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