[go: up one dir, main page]

敦賀原発2号機の敷地内に活断層か、規制委が近く判断…原電は「活断層ではない」と主張

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

日本原子力発電・敦賀原子力発電所(奥から)1号機、2号機、ふげん(2021年5月、読売ヘリから)
日本原子力発電・敦賀原子力発電所(奥から)1号機、2号機、ふげん(2021年5月、読売ヘリから)

 日本原子力発電が再稼働を目指す敦賀原子力発電所2号機(福井県、出力116万キロ・ワット)の敷地内断層を巡り、原子力規制委員会が近く判断を示す。原子炉建屋の直下まで延びる活断層かどうかが焦点だ。原電は複数の調査データをそろえて「活断層ではない」と主張するが、規制委の会合では「否定するには科学的根拠が足りない」と厳しい意見が相次ぐ。原電の主張が通るかどうか不透明だ。

 規制委の審査に「合格」するには、2011年の東京電力福島第一原発事故後に策定された「新規制基準」を満たす必要がある。基準では、原子炉建屋など重要施設の直下に活断層があれば運転できない。

 原電は15年、敦賀2号機の再稼働に向けた安全審査を申請。規制委の専門家チームが、原子炉建屋から北側約300メートルの断層が活断層であり、さらに建屋直下まで延びている可能性を指摘しており、規制委が審査してきた。

 原電は、掘削調査で観察した火山灰の 堆積たいせき データなどから、活断層ではないと説明してきた。昨年には地中から抜き取った鉱物を顕微鏡で観察する手法などで得たデータも提出した。審査に合格した他の電力会社の手法を参考にしたという。原電は5月中に一定の説明を終える見通しだ。

 一方、規制委の受け止めは厳しい。原電が提出したデータの解釈に対し、「活断層でないと言い切れない」「 恣意しい 的な感じがする」と指摘。鉱物観察のデータにも「(根拠として)話にならないレベル」との意見が出た。山中伸介委員長は3月の記者会見で、「(原電は)科学的、技術的な根拠に基づいて審査に臨んでほしい」と注文を付けた。

 敦賀2号機の審査は異例の経緯をたどってきた。原電が審査書類を無断で書き換えたり多数の誤記が見つかったりして審査はたびたび中断。規制委は昨年4月、原電に申請書の出し直しを求める行政指導をした。

スクラップは会員限定です

使い方
「社会」の最新記事一覧
記事に関する報告
5356209 0 社会 2024/05/14 10:19:00 2024/05/14 10:19:00 2024/05/14 10:19:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2024/05/20240514-OYT1I50054-T.jpg?type=thumbnail

主要ニュース

セレクション

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)