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沖縄戦で所在不明になり、3月に米国から返還された琉球国王の肖像画「
返還された文化財22点のうち、琉球国王の権威の象徴である御後絵は4枚分含まれていた。公開されたのは2枚分。一つは掛け軸の軸に名が記されていたことから、第二尚氏王統の第4代・尚清王(在位1527~55年)とみられる。3分割された別の一枚は誰か分かっていない。ともに衣装や背景の図柄から、中国・明の影響がうかがえる。
残る13代、18代国王の御後絵は損傷が激しく、パネル写真で披露された。これらは約100年前に染織家・沖縄研究家の鎌倉芳太郎が撮影した写真との照合で人物が判定できた。この日公開された実物2枚分は写真が残っておらず、存在が初めて確認された形だ。沖縄県は近く有識者らによる委員会を設置し、今後の調査や修復などについて協議する。