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豊田合成は、紫外線の一種「深紫外線」を出して細菌やウイルスを不活性化する発光ダイオード(LED)の出力を、従来比4倍の200ミリ・ワットと世界最大級に高めたと発表した。除菌能力は従来製品の3倍になるという。
飲料工場や浄水場での水の浄化の需要を見込み、現在の水銀ランプとの置き換えを狙う。深紫外線は波長の短い紫外線で、水や空気中の細菌やウイルスの遺伝子情報を壊し、増殖を抑える。コロナ禍では空気清浄機など、家電向けに深紫外線LEDの採用が進んだが、より高い除菌力を必要とする産業用途では今も水銀ランプが主流という。
豊田合成はノーベル物理学賞を受賞した「青色LED」の量産技術を活用し、独自の光の取り出し技術を開発するなどして深紫外線LEDの出力を高めた。水の浄化を中心に需要を取り込み、2030年をメドに同LEDで数十億円の売り上げを目指す。