NYダウ終値、FRB利下げ観測後退などで109ドル安…メタ急落でAI関連の業績に警戒感も
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【ニューヨーク=小林泰裕】30日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価(30種)の終値は前日比109・88ドル安の4万7522・12ドルだった。米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測やAI(人工知能)関連企業への成長期待がともに後退し、2営業日連続で値下がりした。
FRBのパウエル議長が29日の記者会見で今後の利下げに慎重な姿勢を示したことを受け、30日の取引で米長期金利が上昇した。利払いの増加によって企業業績が圧迫されるとの懸念から、航空機大手ボーイングなどが売られた。ダウ平均の構成銘柄ではないものの、SNS大手メタ(旧フェイスブック)が11%安と急落したことも嫌気された。29日にデータセンターなどAI関連インフラへの投資をさらに拡大する方針を明らかにし、債務が膨張して収益を圧迫するとの警戒感が強まった。
米中首脳会談を受けて対立緩和への期待から、ダウ平均は一時400ドル近く上昇し、4万8000ドル台をつける場面もあった。
IT企業の銘柄が多いナスダック総合指数の終値は377・32ポイント安の2万3581・15だった。