[go: up one dir, main page]

  • ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
  • ホーム
  • ライフ
  • 書店を楽しむ祭典「BOOK MEETS NEXT 2025」が今年も開催! 秋の読書を充実したものにする楽しみ方とは?
オリコンニュース
書店を楽しむ祭典「BOOK MEETS NEXT 2025」が今年も開催! 秋の読書を充実したものにする楽しみ方とは?

 24日、「BOOK MEETS NEXT 2025」オープニングイベントが紀伊國屋ホールで行われた。俳優・岩崎加根子さん、歌人・俵万智さん、動物言語学者・鈴木俊貴さんが登場し、作品の朗読やスペシャルトークを展開。書店を楽しみ、本に触れる“特別な体験”、「BOOK MEETS NEXT」の楽しみ方を一挙紹介!

ずっと聞いていたい…岩崎加根子さんの朗読で幕を開けた「BOOK MEETS NEXT」オープニングイベント

イベント翌日、93歳の誕生日を迎えられた岩崎加根子さん

イベント翌日、93歳の誕生日を迎えられた岩崎加根子さん

 最初のプログラムは、俳優・岩崎加根子さん(93歳)による「谷川俊太郎作品朗読」。岩崎さんは1949年『おふくろ』で初舞台、2013年より劇団俳優座代表を務め、2024年の舞台「慟哭のリア」などで、読売演劇大賞最優秀女優賞、紀伊國屋演劇賞個人賞。戦後日本演劇の礎を築いた世代である。

 そんな岩崎さんが舞台に現れると、これまでの空気が一変。”被爆80年”の節目にあたる今年、谷川俊太郎の詩から「平和」を朗読、「生きる」を朗誦し、心が揺さぶられるような衝撃を受けた。

 「平和」や「生きる」の詩には、呼吸・子の産声・木漏れ日・ブランコの揺れ…といった日常の風景が出てくる。何気ない行為の一つひとつが「生きる=平和」と結びつけられ、岩崎さんの柔らかく時に力強い声は、そんな“日常の尊さ”を想像させてくれるものだった。

 10分間もの間、舞台で静かに動き回る岩崎さんの姿に観客は息を呑み、終了後は感嘆のため息と割れんばかりの拍手が鳴り響く。本日は”92歳最後の日”であることを伝えられると、ニコリと微笑み、観客からの拍手に応えていた。

「響く…!」俵万智さんの和歌に、シジュウカラの親子愛を重ねた鈴木俊貴さん

歌人・エッセイストの俵 万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん

歌人・エッセイストの俵 万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん

 続いてのプログラムは、歌人・エッセイストの俵 万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さんによるスペシャルトーク「つなぐ言葉、羽ばたく言葉」。イベント当日が「初対面だった」という2人は、”言葉”をキーワードに互いの専門分野について軽快なトークを繰り広げた。

 俵さんが「鈴木さんの本がとても面白かったので、SNSで勝手に応援を始めた」と印象を語ると、鈴木さんは「俵さん=教科書に載っている人。教科書の人が推してくれているなんて…即、親に言いました」と明かすと、鈴木さんの発言に笑いが起こるように。鈴木さんの専門であるシジュウカラがどのように言葉を持ち、コミュニケーションをとっているのか。映像をもとに様々な場面を解説し、鈴木さんのユーモアあふれる解説に俵さんがたびたびツッコミを入れるかたちで対談は進んでいった。

 俵さんの著書で発表された短歌に感銘を受けていたという鈴木さん。シジュウカラの親子の愛を観察していると、心に響くものがあると、『たんぽぽの日々 〜俵万智の子育て歌集〜』(小学館)に載っている俵さんの一首を紹介。
 
 「たんぽぽの 綿毛をふいて 見せてやる いつかおまえも 飛んでゆくから」

 「もうね…響く…! 涙が出ちゃうぐらい、良い歌だなと思いました」と感想を述べると、俵さんは「幸せな歌だなぁ…」と一言。「短歌は短いですから、色々な人に出会って、その読者との出会いでどんどん豊かになっていくんです。今日は鈴木さんに出会って、詠まれて、すごく豊かになりました」と心のうちを明かした。

 「普段はどのように短歌を作っているのか?」と鈴木さんが質問すると、俵さんは鈴木さんとの共通点として、”経験や過程を重要視していること”を上げ、短歌の作り方を説明。

「鈴木さんが森の中にいて、浸って、思う存分シジュウカラとの時間を過ごす。そこが畑になって、ようやく芽吹く。短歌を作るのも一緒で、色々な経験をしたなかで、自分が心を揺らしたものは何だろうと、”味わい直しながら言葉を探していく”んです」

 鈴木さんは「すごくよく分かる」とうなずき、「探求するワクワクが楽しい。そこからしか生まれないものがある」と同調した。

 終盤で「本を読んで大好きになったんですけど、言葉を交わしたことでより大好きになりました」と俵さんが発言すると、間髪入れずに「シジュウカラ見てみてください!!」と鈴木さん。予想外の掛け合いに会場は和やかな笑いに包まれ、大盛況で幕を閉じた。

 まだまだ見どころ満載の「BOOK MEETS NEXT 2025」オープニングイベント。ダイジェスト映像は、オリコンニュースのYouTubeで見ることができる。

「BOOK MEETS NEXT 2025」オープニングイベントの様子

「BOOK MEETS NEXT」どんな取り組み? 「書店に行きたくなる」イベントが満載!

 「BOOK MEETS NEXT」とは、「本との新しい出会い、はじまる」をスローガンに、2022年よりスタートしたキャンペーン。多くの地域から書店がなくなり、本が読まれなくなったと言われているこの時代に「これまで以上に“本が好きな人”をワクワクさせ、“本との距離感が遠い人”には魅力的な本との出会いを届けたい」と、出版業界が一丸となって実施している企画。年間を通して、国内で様々な取り組みが行われている。4度目の開催となる「BOOK MEETS NEXT 2025」のキーワードは「書店を楽しむ」「書店にいくきっかけをつくる」「本に興味を持つ」。今回はORICON NEWSが注目するイベント・企画を紹介する!

読書10年分の図書カードが当たる「BOOKスタンプラリー」

 「BOOKスタンプラリー」が10月25日(土)〜11月23日(日)まで開催。全国約3,000の対象書店で掲載されているポスターのQRコードを読み取りスタンプをゲット。貯めたスタンプで豪華景品に応募ができる。

スタンプ5個:“読書10年分”として図書カードネットギフト10万円分が5名様に当たる
スタンプ3個:本をもって旅に出れる、星野リゾート宿泊ギフト券5万円分が10名様に当たる
スタンプ1個:図書カードネットギフト1,000円分が1000名様に当たる
 1日1個スタンプを取得することが可能で、期間中は何度でも応募することができる。スタンプを貯めて、豪華景品に応募してみよう!
≫「BOOKスタンプラリー」参加はこちら!

コレクト欲高まる!「ブックカバーカプセル」

 見る人が見れば分かる、ご当地書店の“紙のブックカバー”。書店のロゴや絵柄に各地域の“書店の想い”が反映されている馴染みのアイテム。新しい紙のにおい、購入した本への期待感が高まり、ブックカバーだけは欠かさずつけてもらう…という人もいるのでは?

 今回はご当地のブックカバーを“チャーム”としてカプセルトイで発売する取り組みが10月25日からスタート! 1カプセル400円で、全国20エリア・計151書店で販売される。

全国20エリアのご当地ブックカバーチャームを展開

全国20エリアのご当地ブックカバーチャームを展開

 書店の店頭には、ブックカバーカプセルのカプセルトイが用意される。各エリアによって販売されるチャームは異なるため、各地域の書店をまわる楽しみも。「何のチャームが当たるのか?」…書店に行くワクワクを提供してくれる。

地域全体で盛り上げる! エリア別イベント

 全国9都市で、書店や本への興味関心が高まるイベントが開催。書店、企業という枠組みをこえて、地域全体で「BOOK MEETS NEXT 2025」を盛り上げていく気概を感じる。

 地域イベントといっても、著名な作家や芸能人が登壇するイベントも目白押し! 開催場所やイベントの内容は、BOOK MEETS NEXTのホームページに掲載されている。ぜひチェックしてみてはいかが?
≫「BOOK MEETS NEXT 2025」エリア別イベントをチェックする
 このほかにも、様々な取り組みが開始されている。

 全国1,260店舗が参加する、「最強王図鑑」店頭フェアや、書店員の個性的・魅力的なPOPが楽しめる「6つの店頭陳列コンクール」、11月1日「本の日」を記念して行われる「ブックカバー大賞」など、盛りだくさんの内容が揃っている。Xの公式アカウントでも最新の情報が更新されているので、フォロー&チェックしてみてほしい。

 公式Xでは、アカウントをフォローして参加できる「#わたしのイチオシ本」ハッシュタグキャンペーンを開催している。イチオシ本や雑誌、漫画についてハッシュタグをつけて投稿することで、期間終了後、抽選で図書カードネットギフト5,000円分(120名様)のプレゼントも開催。書店に足を運んで、本や読書体験の思い出をSNSで共有しよう!
≫BOOK MEETS NEXTの公式Xをフォロー

“無書店地域”が増えている現状、だからこそ「業界自らが一丸となって動き、新しい未来を目指す」

「BOOK MEETS NEXT 2025」運営委員長を務める、紀伊國屋書店 高井昌史代表取締役会長

「BOOK MEETS NEXT 2025」運営委員長を務める、紀伊國屋書店 高井昌史代表取締役会長

 こんなにたくさんのイベントがあるのか…と驚きが止まらない「BOOK MEETS NEXT 2025」のキャンペーン。冒頭でも紹介したとおり、この背景には多くの地域から書店がなくなり、本が読まれなくなった、“無書店地域”が増えている現状がある。

 出版文化産業振興財団の調査によると、25年8月の時点での国内の無書店自治体は28.6%。無書店率が50%以上の都道府県は5県(福島県、長野県、奈良県、高知県、沖縄県)あるという。

 「BOOK MEETS NEXT 2025」の運営委員長を務める、紀伊國屋書店 高井昌史代表取締役会長は「本に興味がなく、書店に行かない方々にいかに興味を持ってもらうか。今年はこの大きな課題に挑戦します。厳しさが続く書店の現状を変えるために、業界自らが一丸となって動き、新しい未来を目指して『BOOK MEETS NEXT 2025』を展開していきます」と、4日に開かれた記者会見で同取り組みの今後の展望を語っている。

 “書店”や“読書”のあらたな楽しみ方を提示してくれる「BOOK MEETS NEXT 2025」。キャンペーンをきっかけに、“本との新しい出会い”を体感してみてはいかが?
≫「BOOK MEETS NEXT 2025」詳細はこちら
Sponsored by 一般財団法人 出版文化産業振興財団

 を検索