北朝鮮の核実験場で建設作業、衛星画像で確認 2018年の閉鎖以来初

Satellite imagery by Maxar showed three locations in Punggye-ri nuclear testing site where fresh activity had emerged

画像提供, Maxar/MiddleburyInstituteofInternationalStudies

画像説明, 北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場で3カ所、新しい建設作業が行われていることが、米マクサー社の衛星画像で分かった

北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場で、新しい建設作業が行われていることが、人工衛星画像で判明した。同実験場が2018年に閉鎖されて以来、建設作業は初めて。

米ジェイムズ・マーティン不拡散研究センター(CNS)のアナリストたちは、米マクサー社が4日に撮影した衛星画像から、建物の新設や修復作業、材木やおがくずなど、「きわめて初期の活動の兆候」が見て取れたと報告している。

「実験場の状態について、(北朝鮮が)何かしらの決定をした」様子だと報告書は指摘している。

何を決めたのかについては、核実験再開のため実験場を整備することにした可能性もあるという。

北朝鮮は今年1月、4年前に米朝首脳会談に先駆けて表明した、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験や核実験の中止について、再検討するとしていた。アメリカでは複数のアナリストが、北朝鮮が核兵器や長距離ミサイルの実験を再開すると見通しを示している。

北朝鮮はアメリカとの首脳会談に先駆け、2018年5月に豊渓里の核実験場を閉鎖し、その一部を爆破していた。実験場で核実験が再開できるようになるには、まだ「数カ月、あるいは数年かかる」だろうと言うアナリストもいる。

北朝鮮が別の場所で核実験を再開するかもしれないという見方もある。

昨年8月には国際原子力機関(IAEA)が、北朝鮮が北西部にある寧辺(ニョンビョン)の核施設で、7月初めから原子炉を再稼働させたようだと報告。原子炉の使用済み核燃料から、兵器級プルトニウムを分離する作業をしている可能性があると警告していた。