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ニッポンの都心邸宅、その立地に求められる資質とは、何か。日本独特の文化・伝統・美意識を、次代へと継承する住まいとは、何か。本マンションのナビゲーターを務める四代目・市川猿之助氏を交え、『ル・サンク小石川後楽園』の立地とプランニングの魅力を紐解きます。

本日はマンションの立地についての話題から入っていきたいと思います。まずお聞きしたいのが、これからの都心邸宅の立地に何を求めるか、ということです。

都心というと華やかなイメージですが、自分が住みたいかどうかを基準とするならば、やはり住まいとしての落ち着きみたいなものが必要かと思います。静けさですとか、緑の豊かさですとか。子どもにとっての環境の良さも大切ではないでしょうか。

都心だからこそ、落ち着いた、良質な環境が欲しいということですね。

はい。その意味では『ル・サンク小石川後楽園』は都心にありながらさまざまな条件に恵まれた立地という印象があります。

私どもも、都心の駅に近い立地でありながら非常に落ち着いた住宅地であることが、このプロジェクトに参画する決め手となりました。表通りから一歩奥まって位置していますので、車通りも比較的少なく、とても静かです。

表通りは賑やかなオフィス街なのに、内側には閑静な住宅街が広がっている。小石川後楽園をはじめ、緑豊かな公園も身近ですから、四季折々に散策も愉しめそうですね。

春のお花見、秋のモミジ狩りと、見どころは多いですよ。文京区といえば、文教色の豊かさも魅力です。東京大学、お茶の水女子大学、中央大学など歴史ある学舎が身近に点在していますし、国立大学の附属校も多い。

学校が多く、街を歩いていても若々しい雰囲気があるところが良いですね。都心といっても、スーツ姿の人ばかりの場所と違い、肩の力を抜いて暮らせそうです。

東京や銀座など、主なスポットへのアクセス性の良さも、都心立地に求めたい要素のひとつです。移動の速さを考えると、駅に近いことが大事ですね。『ル・サンク小石川後楽園』は駅徒歩2分で、かつ、複数の路線を使えるということで、この点も好印象です。

東京メトロ丸ノ内線と南北線の「後楽園」駅、都営大江戸線と三田線の「春日」駅という2駅4路線を利用できます。東京を縦に横にと、文字通り縦横無尽に行き来できますから、ビジネスはもちろん、観劇やショッピングにも便利ですね。歌舞伎座や新橋演舞場にも近いですよ。

そうですか。ここに住まう方が歌舞伎ファンだと、うれしいですね(笑)。

■「ル・サンク小石川後楽園」最寄り駅から主要駅へのアクセス

※「目黒」駅へ直通21分(22分)「後楽園」駅より東京メトロ南北線利用/「上野」駅へ4分(5分)「春日」駅より都営大江戸線利用、「上野御徒町(上野広小路)」駅で東京メトロ銀座線に乗換/「渋谷」駅へ15分(16分)「後楽園」駅より東京メトロ南北線利用、「永田町」駅で東京メトロ半蔵門線に乗換/「品川」駅へ16分(17分)「後楽園」駅より東京メトロ丸ノ内線利用、「東京」駅でJR東海道本線に乗換 ※表示の分数は日中平常時の標準時間、()内は通勤時間帯で、時間帯により異なります。また乗り換え、待ち時間は含まれておりません。

  • 堀坂に掲げられた道標(現地前/徒歩1分・平成25年11月撮影)

高台立地であるということも特徴のひとつです。高台については、いかがでしょう。

私の中では、お屋敷といえば高台のイメージがあります。史実としても、豪壮な屋敷は高台に建てられるケースが多かったのではないでしょうか。

確かに現存する東京の著名な屋敷は高台に多く見られます。日本の建築史としてみても、神社仏閣を含めた重要な施設は、高台に置かれているものが多いですね。

この土地は、もともと江戸時代の旗本の屋敷跡地と伺いました。

現地前に堀坂という坂道がありますが、その道標に「堀内蔵助の邸ありし」「旗本堀家の分家の屋敷」という表記がされています。この辺りは、伝通院などの名刹も多い小石川台地の一画にあたります。

やはり高台ということで、陽当たりや眺望にも恵まれているということでしょうか。

先日、敷地内から撮った眺望写真があがってきたのですが、本マンションの上層階の住戸は非常に開放的であることがわかりました。とくに南側がひらける立地ですので、陽当たりにも恵まれています。

現地より南面を望む眺望写真(9階相当の高さより平成25年12月撮影) ※眺望等は階数・各住戸プランにより異なり、将来にわたって保証されるものではありません。

住環境・駅近・高台と、都心邸宅に欲しい3拍子が揃っていると言うことですね。

設計の立場からしますと、それに加えて「敷地の広さ」も都心に欲しい条件のひとつです。敷地が広いほど、ゆとりある設計が可能になります。また、住戸数も多くなりますので、共用部をより充実させるなどスケールメリットを得ることもできます。

確かに地図を拝見しただけで、とても広い土地であることがわかります。都心に、よくこれだけの土地が残されていたものですね。

本当にそうなんです。これほどの土地との出逢いは、私どもとしても滅多にないことですし、一度原点に立ち返って、「住」の本質を探求するところからプランニングをスタートさせました。これからの都心邸宅はどう在るべきか、という問いに対して、そのひとつの解答として登場するのが本マンションだと考えています。

  • エントランスアプローチ完成予想CG ※図面を基に描き起こしたもので、実際とは異なります。雨樋、エアコン室外機、給湯器、TVアンテナ等再現されていない設備機器等がございます。植栽等は、特定の季節やご入居時の状態を想定して描かれたものではありません。

その解答が、日本の美意識の継承であると。

企画の課程で出てきたのが、今後東京がますますグローバル化していくなかで、“世界の中の日本”を意識した住まいづくりができないかという視点でした。そこで、いまや海外からも高く評価されている日本独特の文化、美意識みたいなものを設計に採り入れられないかと、日建ハウジングシステムさんにお願いしました。

東京を代表する日本庭園のひとつである小石川後楽園が間近に控える立地ですし、そこに宿る心地よさの礎となっている精神性、たとえば四季を愛でる、礼節を重んじる、和を尊ぶといった日本人のこころ、また空間の奥行きを感じられるような庭園づくりの思想といったものを、今回の建築計画に採り入れています。

確かに、世の中のグローバル化が進んでいるからこそ、日本の文化、伝統への関心も高まってきているように感じます。京都の歴史を紹介する番組のナビゲーターを務めているのですが、歴史ある寺社の日本独特の建築空間には心癒されるものがあります。これからの都心邸宅を考えたとき、ますます国際化する東京の住まいだからこそ、そこに日本ならではのエッセンスが流れているというのは、住む人にとっても嬉しいことだと思います。※「知られざる物語 京都1200年の旅」BS朝日猿之助

そうした日本人の感性に訴える心地よさを追求する一方で、安全性や機能性に配慮しつつ、住まいとしての完成度を高めていきたいと考えています。
皆さん、本日はお忙しい中、ありがとうございました。

  • 市川段四郎の長男。伯父は市川猿翁。慶應義塾大学文学部国文科卒業。1983年二代目市川亀治郎を名乗り初舞台。2012年、四代目市川猿之助を襲名。NHK大河ドラマをはじめ、テレビ、映画、現代演劇などにも活躍の舞台を広げ、多くの作品に出演。2008年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。

  • 1977年、熊本大学工学部卒業、日本鋪道株式会社(現在、株式会社NIPPOに社名変更)に入社。1987年、中国北京天津高速道路建設工事所長、2003年、大崎駅東口第三地区市街地再開発事業所長などの要職を歴任し現職に至る。2003年、技術士(建設部門)を取得。

  • 1980年、大阪大学大学院工学研究科卒業、株式会社神戸製鋼所に入社。地元神戸を中心に「神戸ウイングスタジアム(現ノエビアスタジアム神戸)」等、多数のプロジェクトを担当。2009年より神鋼不動産株式会社へ。東京支社長、不動産事業部副事業部長等を歴任し、現職に至る。一級建築士保持。

  • 芝浦工業大学建築学科卒業。1987年、株式会社日建ハウジングシステム入社。民間分譲マンションから市街地都市開発計画まで幅広い多くのプロジェクトに参画。グッドデザイン賞、IES北米照明学会賞、神奈川建築コンクール奨励賞、さいたま市景観賞、千葉市優秀建築賞、大和市街づくり賞等を受賞。

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